世の中(世界)の経済を知るには、まずは自分の国に詳しくなることでもあります。
経済規模を示すのがGDPですが、日本GDPってどのくらいなのでしょうか?
日本の成長率がどのように変化していったのか、経済大国のアメリカと成長率はどのくらい違うのでしょうか?
また、世界から見た日本のGDPの立ち位置と将来の成長率はどうなっていくのでしょうか?
日本のGDPの構成
経済のニュースで日本のGDPが○○%増など記事で見かけたり、聞いたりすることがあると思いますが、一体日本のGDPとはどういう構成比率になっているのでしょうか?
資料:2019年度国民経済計算より筆者作成
GDPの構成比を見ると圧倒的に民間部門が占めていることがわかります。
また消費者の支出がほぼ半分がGDPを占めることになります。ということは日本は内需が支えている比率が高いとも言えます。
約50%が消費者の支出、20%前後が政府の支出と覚えておきましょう
GDPの計算上、輸出額がダイレクトにそのままGDPには反映されません。
輸出-輸入=純輸出としてカウントします。純輸出が0%前後ということは、輸出と輸入の額はほとんど大差がないということになります。
日本のGDPの推移
日本の成長率は低いとよく耳にしますが、実際その推移を実質GDPで見てみましょう。
出典:世界経済のネタ帳より
1980年から1990年前半はいわゆるバブル時代ですね。その後は緩やかではありますが上昇というかほぼ横ばいに近い状態です。
※ちなみに1997年に消費税を5%に増税
なんとなく5%増税にしたところから緩やかな横ばいになっている気が・・・
消費税は購買力を低下させる要因となるからね
日本の実質GDPは今の時点だとおよそ550兆円前後で推移しています。
これだけをみても比較してみないと成長率が低いのか分かりにくいので参考として米国の実質GDPの推移を見ていきましょう。
出典:世界経済のネタ帳より
日本は1980円からほぼ2倍なのに対して、アメリカは4倍になっています。今のアメリカの実質GDPは日本円で2000兆円前後くらいです。
アメリカの人口は3億強くらいですのでGDPが多いのは想像がつきますが、日本と比較しても成長率が全然違うことが分かると思います。
日本とアメリカの比較
日本とアメリカの成長率を比較してみてみます。
出典:世界経済のネタ帳より
日本のバブル後以降ほとんどアメリカ成長率が上回っています。
◇1980年から40年間、アメリカの平均成長率は?◇
実質成長率は、平均でおよそ2.7%成長してきたことになります。
◇1980年から40年間、日本の平均成長率は?
実質成長率は、平均でおよそ1.9%成長してきたことになります。
未来の世界のGDPはどうなる?
未来の世界のGDPはどういう風に推移していくことが予想されているのでしょうか?経済大国の順位の変化を見ていきましょう。
また日本は将来世界でどの位置にいるのでしょうか?
※PPPを算定したGDPで比較
出典:PwC調査レポートより PwC Japan
◇PPPベースとは?◇
購買力平価のことで、同一の物やサービスは、ひとつの価格になるという「一物一価の法則」を前提に自国と他国の為替レートの妥当値を求める理論
なんか難しいそう・・・
そうね・・・少し難しいかもしれないので、ザックリいうと為替の妥当な値ってことかな!
例えばアメリカでハンバーガーが1個5ドルで販売していました。日本でも同じハンバーガーが500円で販売していたとします。
そうすると、同一の物はひとつの価額の「一物一価の法則」を前提にすると?
1つのハンバーガー(物)を5ドル=500円(価)で交換することになります。
となると1ドルの価値は100円ということになり為替レートは1ドル=100円が妥当値という理論になります。
資料:PwC調査レポートより作成 PwC Japan
全然日本が伸びていかない。。。
経済大国と3位の日本も30年後には7位に転落するという予測です。しかも30年後にGDPもあまり伸びていないことになります。
GDPが伸びていかなければ、私たち賃金もそれほど伸びていかないことも考えられます。
まとめ
・GDPの構成比は半分が消費者の支出で内需が占めている
・日本の成長率は最近ではほぼ横ばい微増である
・将来は人口が多い中国とインドがGDP急伸する
・日本の将来の成長率を見る限り賃金が大幅伸びることは考えにくい
日本の将来の成長率を見据えた上で副業、投資、スキルアップなど個々で変化をする時代になってくる可能性が高そうです。
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