これから投資を始めようとする人はまず積立投資をオススメします。
積立投資は基本的にはドルコスト平均法で行うのが王道です。毎月、一定の額をコツコツ投資対象に積み上げる感じです。
この記事では初心者の人にわかりやすく、積立投資をしたほうが良い理由を解説していきます。
投資を始める前に
まず投資をするということは、元本割れするリスクあることを認識しておきましょう。
それから貯金がゼロの状態での投資はあまりオススメできません。まずは支出管理をし、貯金ができる体質にするのが最優先です。
ですが貯金が貯まるまで時間を掛けてしまうと、その間投資できない機会損失にもなりかねませんので、貯蓄と投資を併用しても良いでしょう。
積立投資とは?
積立投資とはドルコスト平均法というやり方で、毎月一定の額を機械的に投資をするやり方です。少額からでも可能なのでまとまった資金がない人でもすぐに始められます。
王道のやり方としては、ドルコスト平均法で世界インデックスもしくは、米国インデックスに投資することです。
また積立投資は資産を2倍、3倍にするようなものではありませんが、市場利回りの平均点を取ることが可能となってきます。
長期間運用となると、現実的な年率利回りとして3~8%くらいです。
コツコツ投資をすることによって、資産を作っていく資産形成に向いています。
出典:金融庁「つみたてNISA」資料より
上の図を見ると期間が短いほど、利回りにバラつきがありますが、期間が長くなるほど、2~8%のゾーンに多く収っているのが分かります。
あまり金融知識がない人ほど日本では、ほぼ5年未満で投資を辞めてしまうそうです。積立投資は長期間やらないと意味がないと分かっていれば、目先の動きに左右されないで済みます。
含み損を抱えたからといって短期間で辞めてしまうと中々良い結果がでないのが積立投資!
初めから長期間でやるつもりでないとダメなのね!
ドルコスト平均法とは?
ドルコスト平均法とは一定の期間に一定の額を投資する手法です。
一括で投資するのではなく、時間を分散させてコツコツ投資します。そうすることによって高値掴みを抑制し、平均取得単価を平準化させることができます。
機械的に投資するので、感情に左右されないといったメリットもあります。
インデックスとは?
インデックスとは市場の動きを示す指数、指標のことを言います。例えば日本株式なら日経平均やTOPIXなどになります。
全体の動きを知るにはこのインデックスを見れば判断できます。
全体の平均みたいなもの?
正確には違うけども、イメージ的にはそんな感じで覚えておいてOK!
このインデックスと連動した動きを目指して運用される投資信託をインデックスファンドと言います。
世界の株式市場の動きと連動したものに投資したいのであれば、世界株式インデックスファンドに投資すれば良いということになります。
全体の動きにのっていくならば、インデックス投資が良いでしょう。
積立シミュレーション
では実際、積立投資をした時のシミュレーションをしてみます。条件は以下の通りで行います。
・毎月3万円
・想定年率利回り5%
・20年
出典:金融庁「資産運用シミュレーション」より
元本720万に対して運用益が513.1(税引き前)万円となり、総資産額は1233.1万となります。元本に対して20年で1.7倍です。
運用期間が後半になるほど、運用益の幅が広がっていきます。これは複利効果によるものです。
◇シミュレーションで勘違いしやすい利回り◇
よくシミュレーションをするときに、毎月○額、○%の利回りで、○年運用したら・・・みたいな表現を見たことがあるかもしれませんが、実際は毎年○%増えていくということではありません。
相場は毎年一直線に上昇するわけではありません。上下動を繰り返しながら形成していきます。
上下動を繰り返した結果、平均すると年間○%になるよねってのが年率想定利回り!
例えば1年目に+10%、2年目に-5%、3年目に+15%、4年目に+4%という収益ならば、総リターンは4年で+24%となります。
これを運用期間で割ると・・・24%÷4年=6%/年
この6%が年率想定利回りとなります。
初心者にオススメな理由
仮に個別銘柄に投資をしようとすると、その企業の分析や、その時々の相場状況、場合によっては損切りをする判断もしなくてはなりません。
ですので、知識や経験がない初心者が投資を始めるとそれなりのリスクがあります。分析能力がまだなかったり、判断能力がなかったりします。
しかしそんな方でも積立投資なら、あまり気にすることなく簡単に始められます。
オススメというのはベストではないかもしれないけど、ベターの選択肢ということになります。
投資をまだ始めたことがない人は、まず何を買ったら良いか、いくら投資した方が良いのか、そしていつ買ったら良いのか悩む点があります。
この3つ点をザックリ答えますと・・・
◇何を買えばよい?◇
世界インデックスか米国のインデックスであれば利回りの平均点を取ることが可能です。
◇いくら投資した方よい?◇
長期間継続して投資できる額を設定する。投資額が大きければその分リターンもでかくなりますが、その分リスクもでかくなります。
大前提として最低15年は毎月継続して投資できる額を設定しましょう。
◇いつ買えばよい◇
簡単です。投資しようと思った時からです。株であるならば、安く買って高く売るが基本ですが、始めたばかりの人にそれが見極められるのが難しいです。
ですが積立投資は先に述べた通り長期間の時間が必要です。なので早く始めればそれだけ有利となります。
投資に慣れてない初心者ですと、値動きに対して一喜一憂してしまうかもしれませんが、積立投資ならドルコスト平均法で機械的に投資していくので、感情に左右されないメリットもあります。
投資行動で「冷静であること」はとても重要なことです。
これからの世界は成長するのか?
投資をしても最終的に損失が出てしまえば意味がありません。短期的な成長は不確実でも、長期的には成長しているとなれば投資する価値は十分にあります。
世界はこれからも成長するのか?
その答えはYES・・・の可能性が高いです。
理由はこれからも世界の人口は増え続ける。予測では2100年までは人口が増え続けるとも言われています。
参考:国際連合広報センター
人口が増えればその分需要も増えます。世界を視野にして見れば、地球の土地は増えないけど、人口だけ増えれば不動産価格も上昇する可能性が高いです。
日本は人口減少で不動産価格の上昇は不確実ですが・・・。
もう一つの理由は、イノベーション(技術革新)が起きる。最近の例としてはインターネットなんかがそうなりますね。
ひとつのイノベーションから色んなサービスが増え、そこに需要が増えれば設備投資する。この流れが世界の成長を後押しします。
次はAIの時代が来るかもしれません。
資料:PwC調査レポートより作成 PwC Japan
日本は成長率が低いですが、中国、インド、米国の成長は今後も続くと予測されます。
重要なのは米国がどうなるかです。インターネットもアメリカから始まり、今後もイノベーションは米国から始まる可能性があります。
それでも数十年後には、もう今より成長が止まっていると思う人は投資はしないほうが良いかもしれませんけど・・・・。
NISA&iDeCoを活用する
積立投資するなら、NISA&iDeCoを活用しましょう。最大に利点は非課税になることです。
本来投資での運用益に対する税金は20.315%かかります。これが非課税になります。
例えば運用益が500万円出たとしたら、本来は100万円ほど税金が取られてしまいます。
国がせっかくメリットがある制度を用意してくれているので、まずはそれを活用しましょう。
積立投資の注意点
積立投資は、確かに時間を分散するのでリスク軽減効果はありますが、積立を続ければ元本が大きくなっていきます。
元本が大きくなれば、その分値動きも大きくなることを認識しておきましょう。
例えば元本100万円の10%は10万円ですが、元本1000万円の10%は100万円になります。
同じ10%の変動でも額の大きさが変わってくる点を理解しておきましょう。
投資が終わった時に暴落してしまった場合はどうすれば良いんだ??
投資の終わりの時にリーマンショックのような大暴落が起きてしまった場合、どうすればよいか?
それはそのまま投資し続けるか、またはそのまま放置しておく、または出口の手前で含み益が増大しているならば一部を売却しておく。
歴史上暴落しても数年後には元に戻るか、暴落前より上昇する可能性が高いのです。
そのときは政府が経済政策を、中央銀行が金融政策を取りますので。それは歴史が証明していることです。
積立投資まとめ
◇メリット◇
・初心者でも知識や投資経験がなくても簡単に始められる
・ドルコスト平均法により平均取得単価を平準化できるためリスク軽減効果がある
・機械的に投資するため感情に左右されにくい
・下落した時ほどたくさんの量が購入できる
・インデックスに投資すれば平均利回りが目指せる
・少額からでも始められる
◇デメリット◇
・一本調子で上昇している相場では、一括投資の方がリターンが大きい
・時間を分散させて投資するため、長期間の時間が必要
・積立額が大きくなれば、価格変動リスクも大きくなる
・何度も分散させて投資するため手数料がかかる
積立投資のメリットとデメリットを把握しつつ、長期間に渡って投資し続けることを前提として始めましょう。
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