2019年10月から、幼児教育・保育の無償化が始まったわけですが、対象は3歳~5歳の3年間に限り無償となります。
ですが、0~2歳は保育料が発生することになります。
保育料はどのように決まってくるのか解説していきます。
保育料のまとめ
保育料は、世帯合算の市民税の所得割で決まります。住民税の6割が保育料の算定対象となります。
また保育料は4月~8月は前々年の所得に対して、9月~翌3月は前年の所得に対して決まります。
市町村別年間保育料
世帯の年収や子どもの人数など、条件によって保育料は変わってくるので下の表はザックリ参考程度に見ておいてください。
引用:小売物価統計調査より筆者作成
保育料は各市町村で運営してるので、財政状況や子どもの人口によって左右されます。
財政的に余裕がある東京23区は全国的にみてもかなり安い保育料となっています。
保育料は世帯合算の市民税で決まる
保育料は各市町村によって違ってきます。
保育料の算定となる対象は、世帯合算した住民税である市民税の所得割の部分になります。
住民税と市民税の違いがわからんw
住民税の税率は一律10%ですが、その内訳は市民税が6%で県民税が4%となっています。
市民税と県民税それぞれ所得によって税額が決まる所得割というのがあり、保育料は市民税の所得割の部分によって決まってきます。
世帯合算なので、夫婦で共働きの場合2人合わせた住民税の6割の額が保育料の算定対象となります。
政令指定都市では、市民税8%県民税2%に改正されましたが、保育料を算出する際には、改正される前の6%の市民税の所得割で計算されます。
保育料を知る手順
保育料を知る手順は、世帯の市民税の所得割を知る必要があります。
自分で市民税を計算する方法もありますが、住民税の課税決定通知書の市民税の所得割の部分を確認することができます。
ひとつ注意することは、住宅ローン等の税額控除を受けている場合は保育料の算定に適用しない税額控除となります。
減税されている市民税ではなく、減税される前の市民税が算定の対象になります。
所得割が分かれば、各市町村のホームページ等で保育利用料の案内等を見れば保育料を知ることができます。
市民税の所得割の計算
住民税の所得割は10%ですが、その6%が市民税の分になるので、課税所得額に6%を掛ければ所得割が計算できます。
【具体例】市民税の所得割を計算してみる
子育て世代の30代の世帯年収がだいたい600万円ほどなのでそれに近い数字の具体例で計算してみます。
夫:年収350万
妻:年収250万
社会保険料それぞれ年収の15%とする
【市町村別で比較】具体例の場合
上記の具体例である世帯合算の市民税を、市町村別でみた場合どのくらいの保育料になるのか比較してみました。
※第一子3歳未満の保育標準時間での保育料で比較
資料:各市町村の保育料利用額を元に筆者作成
同じ額の市民税で比較しても、市町村によって保育料がバラツキがあることが分かります。
世帯年収の内訳によって、市民税も変動しますのでそれに伴い保育料も変わってきますので参考程度に比較してください。
例えば世帯年収が同じ600万でも、夫が400万妻が200万の場合や、夫婦ともに300万の場合などで、市民税が多少なり変動しますので。
保育料は年度の途中で変わる
保育料は年度の4月~8月と9月から翌年3月の2段階に分けて計算します。
年収がほとんど上下しない人でしたら、年度通してほとんど保育料は変動しないかもしれませんが、前年と前々年の所得が大きく違うと保育料変動する可能性があります。
何故年度の途中で保育料が変わる?
年度の途中で保育料が2つの期間に分かれているかというと、算定の対象が住民税(市民税)が関係するからです。
その年の所得に対して住民税が確定するのは、翌年の6月ころなので年度の途中になってしまう事情があるのです。
6月に確定した住民税額を反映した保育料が9月までに決まっていく仕組みになっています。
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